技能レベル × 品質影響度 整理シート

技能レベル × 品質影響度 整理シート

製造現場の「誰が・どの工程で・どれだけ品質リスクを持つか」を1枚で可視化する

このシートの使い方:自社の主要工程を書き出し、各工程の品質影響度と必要な技能レベルを整理します。「教え方のバラつき」が品質に影響している箇所を特定し、優先的に育成すべきポイントを明確にするためのツールです。
記入時間の目安:15〜20分(現場リーダーと一緒に記入することを推奨)

Step 1|技能レベルの定義を確認する
まず、自社で使う技能レベルの定義を確認します。以下は製造業で一般的な4段階の例です。自社の実態に合わせて修正してください。

L1 見習い

手順書を見ながら実施。指導者の同行・確認が必要。異常時は自己判断不可。

L2 自立

標準時間内に一人で完遂。異常時に停止・報告が可能。日常の段取り替えも対応。

L3 指導可能

L1・L2メンバーを指導可能。軽微なトラブルは自力で復旧。改善提案ができる。

L4 エキスパート

作業標準の改訂、新規設備の立ち上げ、工程改善を主導。技能伝承の中核。

Step 2|記入例を確認する
旋盤加工ラインを例に、記入の仕方を示します。品質影響度は「この工程でミスが起きたとき、製品品質にどれだけ影響するか」で判定します。
品質影響度の判定基準
市場流出時に人命・法的リスクに関わる、または全数廃棄になる工程
後工程でリカバリー可能だが、多大なコストや手戻りが発生する工程
軽微な修正で済み、品質への直接的な影響が少ない工程

記入例:旋盤加工ライン

工程・作業 品質影響度
L1見習い
L2自立
L3指導
L4専門
素材セット・芯出し 2名 3名 1名 1名
NC旋盤プログラム実行 0名 4名 2名 1名
寸法検査・測定 1名 2名 3名 1名
バリ取り・仕上げ 3名 2名 0名 0名
段取り替え 0名 1名 3名 2名
読み取り例:「素材セット・芯出し」は品質影響度 だが、L1(見習い)が2名配置されている。
→ 不良発生リスクが高い。L2以上への早期育成が最優先課題。

Step 3|自社の工程を書き出す
品質に直結する主要工程(5〜10個)を書き出し、品質影響度と各レベルの人数を記入してください。
工程・作業名 品質影響度
L1見習い
L2自立
L3指導
L4専門
課題メモ

Step 4|記入結果からリスクをチェックする
マトリクスを眺めて、以下に当てはまるものをチェックしてください。

チェック数
/ 8
0〜2個

継続的なスキルアップと、ナレッジの形式知化を目指しましょう。

3〜5個

特定の工程に依存しているリスクがあります。多能工化の早期着手が必要です。

6〜8個

重大な品質トラブル予備軍です。即座に教育計画の立て直しを推奨します。

Step 5|優先アクションを決める
1
最重要工程を特定
品質影響度「高」×L1配置の工程
2
目標レベルを設定
3ヶ月後にL2に引き上げる等
3
OJT計画を作成
指導者・頻度・期間を明確に
4
多能工化の対象選定
L4が1名の工程を優先
5
定期的に更新
月1回の見直しを習慣化
最優先で取り組む工程とアクション(メモ欄)

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